よい立地とは?
チラシやインターネットで見かける不動産広告の「よい立地」を見分ける
賃貸マンション、分譲マンション、戸建て等、形式に関わらず住居を選ぶ際に、皆さん「よい立地」という言葉にとても魅力を感じませんでしょうか?
「よい立地」とは「駅から住居までのアクセスがよい」だとか「生活用品がすぐに購入できるスーパーやドラックストア、商店街がある」等、住居が建っている場所に紐付く条件のことをいう場合が多くあります。
その中で、今回ご紹介する「よい立地」についてはチラシやインターネットでよく見かける「最寄り駅から徒歩○○分」というアクセス部分についてです。お仕事をされている方や学生の方等、主に通勤、通学される方にとっては正直駅から近いというこしたことはないと思います。
よくチラシやインターネットでは「駅から徒歩3分」「駅から徒歩10分」等と記載されていることが多くあると思いますが、これから転居を考えられている方に推奨したい駅からの徒歩圏時間は「3分以上8分以内」です。
(※ちなみにこちらで説明する駅については「電車」の駅のことであり、バスの駅は対象外となります。)
では、はじめに「3分以上」を推奨する理由についてご説明したいと思います。まず電車の駅があるということは、それだけ通行人や利用者がおり、人が密集しますので発展しやすい条件が揃っています。なので、最寄り駅から3分以内の立地には企業も積極的に投資を行う傾向があります。なので、仮にご自身が駅から3分以内の場所に住居を構えた場合、商業地域としてご自身が選んだ住居近くに将来高い建物が建つ可能性が大いにあるのです。高い建物が建つということは、それだけ工事期間も長いですし、それに伴う騒音もご自身の生活と無関係とは言えなくなってしまいます。さらに駅周辺には居酒屋、パチンコ店、風俗店などがある場合が多く、深夜まで騒がしかったり、お子様の教育上好ましくなかったりします。中には、賑やかさが気にならない方や、むしろ賑やかさを優先される方もいらっしゃると思いますので、あくまで感じ方に個人差があると思いますが、賑やかさがいつか騒がしいという気持ちに変わってしまうかもしれません。そういった意味でも駅からほんの少し離れた場所、つまり目安として「3分以上」に住居を構えるということは「よい立地」選びのポイントのひとつといえるでしょう。
続いて、「8分以内」の理由についてご説明致します。皆さん、よくテレビなどのクイズ番組や不動産紹介番組で徒歩1分は「女性の足で~」や「ご年配の足で~」などという説明を一度は耳にしたことがあると思います。しかし、そもそもこの徒歩1分というのは距離が決まっていたことをご存じの方はいらっしゃったでしょうか?この徒歩1分という表記については、不動産公正取引委員会で80mと想定されているそうです。なので、チラシやインターネット等の物件広告の「徒歩○分」という表記は、最寄り駅からマンションまでの距離を徒歩1分あたり80mで割った表記になるのです。
ここで注目していただきたいことが、なぜ「8分」という中途半端な時間を推奨するのかということです。そこで、注目してみていただきたいのですが、「駅から徒歩10分」という表記です。あくまで、1分あたりの距離は80mと決まっているので800m圏内であれば徒歩10分と謳えます。しかし、実際に歩いてみると途中に大きな道路があり信号の待ち時間が長かったり、坂道があり歩行するスピードが平坦な道と比べると下がったりで、10分を超えるケースはざらにあります。冬の寒い季節や夏の暑い季節に10分以上の移動時間をかけて駅に向かうのは、正直大変だと思います。そういった誤差も考えて立地を選ぶ際に「8分以内」ということが実はポイントだったりするのです。
ここまで「よい立地」について簡単に説明しましたが、アクセスについてはとても重要な物件選びのポイントとなることは間違いありません。なので、本当に気に入った物件があった際には、実際にご自身の目でみて、足で体験することが非常に大切だと思います。そうすることで、物件情報等で知り得なかった新たな情報が手に入り、末永く暮らせる物件なのか判断できるでしょう。